変革支援・研修サービス(LTソリューションズ)



新しいアプリケーションをサービス・インする際に、ユーザー部門に対する導入研修は極めて重要なことなのですが、実際には余り重視されることがありません。ソフト開発や機器設置の方が重視され、ユーザー教育の為の時間と予算、更に要員が不足しがちです。

これは、顧客満足向上運動やTQCなどでも同様でして、最近では個人情報保護に関しても、研修の効果を疑問視する声があります。研修と一言に言いますが、いざ実施するとなると、研修方針の策定、カリキュラムの設計、マニュアルの作成・複写・配布、講師の育成・手配、研修の実施、フォローアップ等々、大変な労力と幅広なスキルが必要です。

ましてや、合併や経営統合などでシステム統合するとなると、双方のシステム機能とその元となる事務規定を理解して、新旧の差異を説明しながら、新しい(または使用する方の)システムの内容と操作方法をトレーニングすることになります。用語やコード体系の統一、プロセスの順番等々、膨大な整備作業を始めとした一連の作業が発生します。

一時的ではありますが大量の作業が発生するので、できればアウトソーシングしたいのですが、対応できるサービス・プロバイダーがありません。筆者も以前の会社で、あるプロジェクトの研修支援を実施したことがありますが、IT・業務双方の知識が必要で大変な労働負荷の割に対価が低いので一度で止めてしまった経験があります。同種の作業を繰り返して、ノウハウを蓄積しながら、極力ITを活用する仕組みにすれば需要があるとは考えたのですが、志望するコンサルタントがいませんでした。コンサルを調査・分析・提言という上流工程を担当するエリートという職業意識(大いなる勘違い)が邪魔したのでしょう。

先日、知人の紹介で「エル・ティ・ソリューションズ」という会社を紹介してもらいました。外資系大手コンサル会社を経験したコンサルタント達の会社です。人事コンサルと思って話を聞かせてもらったのですが、実際は企業変革活動におけるチェンジ・マネジメントに特化したコンサル集団で、特に研修サービスに注力しています。研修プログラムの設計・開発・運営全体をメソドロジー化して、マニュアル作成・配布等のロジスティックも完備しています。つまり、ワンストップ化されています。クライアント企業は、企画と評価を中心に参画すれば良いですし、多くの経験ノウハウを利用することができます。このようにカストマイズされオンデマンドの研修支援サービスは、あるようでなかったというのが実感です。費用的にも、一般のコンサル会社に比較すると安いと言えるでしょう。単純工程のオフショア化やカストマイズド研修といってもかなりの部分がメソドロジー化されているからです。こうしたメソドロジーを使って、事務規定を作成したり、システムのユーザーマニュアルを作成することもあるようです。 http://www.lt-s.jp

同社の特長として、研修サービスの提供に止まらず、実働化後のヘルプデスク・サービスまで提供することがあります。また、開発したカリキュラムや教材をメインテナンスすることで、内容を充実させながら、リピート使用が可能となります。

これからの金融機関は、労働移動性が高まり、一方では、業績回復とともに採用人数が増えるでしょう。金融向けセミナーハウスでも、業務研修のニーズが急速に高まっていると言います。また、提携や代理店戦略の展開に伴い、自社要員だけでなく提携先社員の研修が重要案件となります。金融機関は社員一人あたり年間で200万円前後のIT支出を行っています。ところが研修支出は3万円程度と寒い限りです。人材戦略・スキル戦略を実効あらしめる為にも、研修体制を見なおす必要があります。

大手のコンサル会社には、必ず人事や研修プログラムの担当部門があります。しかし、陽のあたらないというか、人材が定着しない部門です。どうしても経営戦略や営業戦略という派手な仕事をしたがるからのようです。その結果が、ただ言うだけ、レポートを置いていくだけというコンサルが増えて、わが国ではコンサルが定着・評価されない原因となっています。

コンサルティングという一見、ワンタイム・サービスに見える仕事も、中味を整理すれば、定型化・部品化できるものがあります。要は創作部分と部品化部分の割合と、双方をインターロックする仕組みの問題です。その点、教育・研修というサービスは、形式的アセット化できる範囲が広いのでしょう。このことは、現在行き詰まりを見せつつある、ソフト開発受託のビジネス・モデルの見直しに良い参考になるかもしれません。