Webアプリケーション開発環境(Biz/BrowserとFrameworkU)


金融業界でも基幹業務をインターネットに搭載する事例が増えています。保険業界における代理店システム、銀行業界における融資申込みシステム、営業支援システムなどが代表的なものです。ところが、実際に開発の段階になると、意外と多くの金融機関が障害に行き詰まっています。

◇    レスポンスが悪すぎる

◇    操作性が劣悪

◇    開発生産性が低い

などが典型的な現象です。

折角、Web多層インフラを採用したにも係わらず、処理もデータもセンター集中の設計(シンクライアント)をしてしまったり、逆にリッチクライント化しすぎて、クライアント側の他アプリと連携させるなどブラウザ機能を制約してしまうなど、設計の問題が大きいようです。こうした課題を解決する開発ツールを二つご紹介します。

@    Biz/Browser

アクシスソフト社のミッションクリティカル業務用Webブラウザです。

http://www.axissoft.co.jp/biz/

MS.IE対応で、XML、SOAPにも準拠した業務システム用ブラウザです。データ入力中心の基幹業務に対応するための操作性を確保する機能(入力チェック、数値情報表示管理、計算マクロなど)や、スプレッドシート、帳票出力管理などの機能を装備しています。

最大の特色はレスポンスでしょう。画面情報(CRS)は1回使うとクライアント側HDにキャッシュしておき次回からはデータのみを送るので、64KbpsでもBB並みのレスポンスです。つまりモバイル環境でも業務系を処理できます。ビジネスロジックは、Java/ASP/PHP/Perl/COBOLなどで組みますが、ユーザーインタフェース開発に使うBizDesignerというツールが、2wayツールと充実したデバッグ機能を持っており、従来の開発に比べると数段の短期化が可能とのことです。某損保の事例では、Javaによる全面新規開発に比べて半分の期間で代理店システムを構築できたそうです。

価格はユーザーライセンス数によりますが、100万円程度から2000万円弱というところです。開発人件費と効率を考えれば、極めて低価格と言えるでしょう。

A    楽々FrameworkU

住友電工情報システムの大規模Webシステム開発ツールです。

http://www.sei-info.co.jp/rakrak/

同社では早くからJavaを採用しましたが、意外と難しく、教育にも時間がかかり、結局は開発生産性がCOBOLの三分の一程度という問題に直面したそうです。そこでフレームワークとコンポネントからなるリユース型開発ツールを開発しました。

フレームワークは、認証・セッション管理・DBコネクション・データ圧縮などの共通機能です。

コンポネントは、アプリケーションの部品群です。ブラウザとの間で画面、処理の呼び出しや出力を行なう画面管理と、明細表示・明細入力・一括登録などの画面出力部品群があります。また、ビジネスロジックは、検索・登録・変更など200以上の処理パターンをコンポネント化した部品群から選択してコードを自動生成します。

ビジネスロジックとデータ項目に関してはプラグイン・モジュールを介して固有処理を取り込むようにしています。結果としてCOBOLベースでの開発に比べて3倍近い生産性を実現したそうです。既に製造業を中心に30社ほどの利用実績があります。デモを見る限りでは、殆どコーディング作業は必要ありません。

ライセンス料金(導入サポートを含む)は1千万から2千万円程度です。画面処理だけに使っても安いものだと思います。中小金融機関が住宅ローン申込・審査システムを開発するのに1億円以上の開発委託費を必要とするくらいですから。