料金固定性のモバイル・サービス(富士通のMobile@Innovation

富士通グループがドコモなどのキャリアと一括契約した無線を中心とした通信網に顧客企業が指定した通信機器(携帯電話やPDA,PC等)を接続し、外部のASPベンダーなどのアプリケーションをバウンドルして提供するサービスです。料金は回線・機器・サービス全てを一括とした月額固定性です。単純な携帯電話によるモバイル・サービスの場合で数千円から1万5千円前後になるようです。

詳しくは同社サイト http://www.pr.fujitsu.com/jp/news/2002/08/1-1.html

このサービスの特徴は、全てのITリソースを一括提供することにあります。外回り担当者のモバイル対応や社員に固定電話を持たせずにフリーデスク化している企業にとっては、通信料金の削減効果だけでも充分でしょう。キャリアにとっては、回線の卸という立場になり、市場ガバナンスを劣化させるのでは?と思いましたが。携帯電話通信市場そのものが飽和しつつある現状を考えると、キャリアとしても回線そのものに付加機能をつけなければ、生き残れないという危機感があるとのことです。

金融機関の外回り担当者に聞いてみたところ、彼らの月間携帯電話通信料は1万未満が多いようです。頻繁に電話しているように見えますが、拠点や顧客からの受信が多いので携帯側としての負担は少ないようです。それこそワン切りで自動コールバックにしてしまえば、拠点や顧客の電話料金を下げることが期待できるでしょう。

アプリケーション・サービスとしてSFAやCRMも提供予定とのことです。来年には国際ローミング対応やバイオ認証(指紋や声紋による本人確認)などでユビキタスサービスが可能になる予定とも言います。私はどうもこのような(ユビキタス、SFA、CRMなど)ジャーゴンを連発する会社は信用しないのですが。ちなみにJargonには、専門語という意味のほかに、訳のわからないという意味もあるようで、この手の用語使いは万国共通のようです。 

とはいえ、同社が提携する第三者を含めて様々な付加サービスが予定されており、ユーザー企業の基幹系システムとの連動にも対応するとのことです。こうなりますとWebベースのシステムだけでなく、様々なアプリケーションをモバイル・クライアント側に提供できることになります。それも通信料金、機器料金固定性で。仮に月額2万円程度でかなりのことができれば面白い使い方が出てくるでしょう。例えば、有料顧客に無料で渡してしまうのです。好きなだけ電話として使ってもらい、自社との連絡はホットラインです。粗利ベースで年間に120万円程度を貢献してくれる顧客であれば十分にペイするでしょう。 

富士通が強調する「モバイルのワンストップサービス」という特長よりも、まずは安い・面倒ではない・・・という点を活用すれば良いかと思います。