システムの開発・運用 (地銀)外部委託の活用進む


日経金融新聞 平成12年9月20日


大和銀行に始まった大手銀行のアウトソーシングは、現在地銀界に及び多くの地方銀行や
生命保険会社,証券会社がアウトソース化を採用している。主たる目的はシステムの運用管理のように目立たないが、固定的費用が恒常的に上昇する業務を外部委託することで、経費(不思議とどの金融機関も20%程度)の削減を実現し、要員を戦略的分野に集中することである

アウトソーシングの価値そのものを否定する気持ちは全くないが、安易とも思える動きもあるので、
基本的に注意すべきことを述べてみたい。

1 専門業者に委託すれば本当に経費は下がるのか?
単なる長期リースのようなファイナンシングで、長期的な支出減を謳いつつ隠れた費用増を見逃していないか?
2 ITベンダーを金融業務のプロと混同していないか?
ITベンダーは確かに、技術面のプロであろう。
しかし、金融業務はそれを本業とする金融マンに優るはずがない。
某社のように、複数の大手金融機関のIT要員を部門ごと取り込んでいるベンダーを除けば、組織的に金融業務をプロ・レベルで保有しているベンダーは存在しえない。
3 IT企画だけが、戦略的に重要なのか?
開発を知らない企画マンが立てたITプランほど危険なものはない。
運用を知らない開発マンが作ったシステムほど動かし難いものはない。
運用ノウハウの喪失を補う方法を考えているのか?
4 金融業務への参入を標榜しているITベンダーも多い。
潜在的競合相手にITガバナンスを委ねる覚悟はあるのか?
要はITプロセスの設計管理とITガバナンスの問題である。
二、三年前、IT予算の一律30−40%削減を迫った経営者が、現在IT費用を捻出することを大合併の目的の一つとして強調している。ITの戦略性を理解しているなら、本物のCIO/CTOを確保すべきである。
(島田)